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New Serow セロー250のページです
当店のセロー250の新車整備の様子とセロー250の各部のつくりを紹介しましょう

2012/03/30追加 納車整備では、こんなことまでやるんですよ。細かいことですが大切なんです。

12年2月10日  たくさん整備してると、こんな状態の新車も出てくる。 ブログへ

08年1月15日 走行約1万キロの車両を、整備しました。08/01/18少し追記

08年1月9日 インジェクションセローの新車整備をしました。

07年3月1日 ちょっと洒落にならん


08/01/09 更新

インジェクションセロー250の紹介をしてみましょう。
キャブ車から変わってる点のみですけどね。

外観的には、なぁんも変わらんね。カラーリングだけ。
でも、それで良いと思うねぇ。

いちばんの変更点。インジェクションです。
始動性は、明らかに良いでしょうねぇ。転んでもオーバーフローしないし。
出力特性は、乗ってみないとわかんない。自分のをおろして乗ってみてからかな、感想は。
カタログ上は最大出力もトルクも減ってるんだけど、どうなんでしょうねぇ?
まぁ、想像するに、
とくに感動もしないしとくに不満も感じないってくらいじゃないかと思うんですが、はたして・・・。
自分のをおろしたら、ちゃんとレポートします。

Fアクスルのオフセットが5mm少なくなっています。
と言うことは、トレール量が増えるので、直進安定性が増すと考えていいでしょねぇ。
でも、ほとんどわからないレベルだと思いますけど。
かなり乗り込んでいる人がいつも乗っている自分のセローのアウターチューブを替えて乗れば
わかるんじゃないかなぁって思うけど。
違うマシンで乗り比べたら、たぶんわかんないと思うねぇ。
実際には、アクスルオフセットが変わると、ホイールベースも変わるし、重量配分も変わってくるんで
それほど単純な話ではないんだけれどもね。

裸にされる前のセロー

燃料ポンプはタンクに付いてます。
フューエルコックはありません。

スロットルボデー周り
ん〜ごちゃごちゃだぁ

フューズがいっぱい増設されてる
バッテリー周り
一見変わってないメーター
・時計は、キーをOFFにしても消えません。これは、親切かな。
・フューエルトリップ・・・燃料警告灯が点くと表示され、その後の走行距離を示します。
・燃料警告灯・・・残量2Lになると、点灯します。
・エンジン警告灯・・・エンジンをモニターする電気回路に異常があると点灯または点滅します
・自己診断機能・・・電気回路の自己診断機能です。異常があると、エラーコードが表示されます。
が付加されています。

次は、新車整備の様子。といっても、すでに以前から紹介してますけどね。
以前に紹介したものは、ページの下のほうにあります。
ちょっと、追加しておきます。
エキパイのナットは、セルフロックからフランジナットに。
固着防止にスレッドコンパウンドを貼付

左右のケースカバーの増し締めです。
初期のセロー250では、緩くてオイル漏れが
多々あったので、一応増し締めします。
でも、’06からは、ちゃんと締まってるかな。

スポークも新車時にちゃんとチェックは当たり前。
リヤは、ほとんどちゃんと締まっているかな。

フロントも、今回はちゃんと締まってました。
WRのサービスキャンペーンの良い影響かな。
でもまぁ、振れが少し。しっかり調整。

リヤアームのピポット部分。

グリスは付いていますが、奥のほうにはまったくなし。
ここには、ページの下のほうにあるように、
ニップルをつけて、グリスを圧入しておきます。

まぁ、リンクも、相変わらず・・・

しっかりグリスを。。
ステアリング周りも、相変わらずです。

しっかり新車時に整備して欲しい方は、当店で買ってくださいね。



ここからは、以前からの内容だよ。
セロー250・・・まずは、各部の造りから。雑誌などで紹介されるでしょうから、あまり詳しくは・・・ね

スタイルは、良いんじゃないかなぁ。。

フロントホイールは、5MPまでと共通。
ディスク版は、径が大きくなってますから、
5MPまでには、キャリパーサポートを
何とかしないと使えません。

リヤホイールも、5MPと共通。
スプロケは48T。
5MPから使っているダンパー付のスプロケは
「なんでこんなん使うかなぁ」って感じ。
高価だし、歯数変えたくても
アルミしかないからなぁ。
これは、対策を考慮中。

ステップは、5MPまでと比べると、踏面はかなり広くなってます。
もう少し前後方向に広いと良いんだけどなぁ。
シフトペダルは、これまで同様リンク式ですが、
虎車のようにダイレクトなペダルに変えると、逆チェンジになってしまいます。


デジタルメーターです。
ヘッドライト・メーターの重量は、
5MPまでよりかなり軽量です。
これは、ハンドリングにいい影響出るでしょう。
でも、センサーがエンジンについてるので
減速比かえると、スピード表示狂います。
前輪から電気式でとってくれりゃいいのにねぇ。
時計があること以外に、デジタルのメリットは
感じられません。

バッテリーは、右サイドカバーの中。
小さいのはいいんだけど
買うと高いんだよねぇ・・・
このバッテリー。
エアエレメントは、シート外して取り出します。
湿式ろ紙で、掃除できないタイプ。
どのくらいで交換が必要になるか
わかりませんが、オフロードメインだと
頻繁な交換が必要かも。。。

車載工具は、右側シュラウドの中。
カバーを外すのに工具が要る。(アホか)
一応、コインなどで外せるようなスクリュだけど、
まず無理だろうなぁ。。
当たり前だけど、負圧式のキャブ。ぎちぎちに詰まってるなぁ。
なんとか、オリジナルキャブを開発したいけど、セッティングの為に取ったり付けたりが
大変そうで、めげてしまいそう。

ボトムリンク式になったリヤサス。
グリスニップルは、ありません。
リンク前側の一ヶ所がニードルベアリングで
それ以外は、全部樹脂のブッシュ。
もちろんリヤアームのピポットもね。
値段上がってるんだから、全部ベアリングを
使って欲しかったなぁ。。
メンテの為の取り外しは、5MPまでよりも
はるかにやりやすいですけどねぇ・・。

このマフラーの処理は
なんとかならんかったのかねぇ・・。
出っ張りすぎでしょう。。
225では、スタックバーより
外に出てなかったから良かったんだけど・・。

次に、タンデムでの、新車のニューセローの納車整備の内容を紹介しましょう。
整備料を別途でいただくことはありません。車両代金に含まれます。
タンデムスペシャル整備を実施の場合、
整備料・登録手数料(県外除く)はいただかずに、メーカー希望小売価格での販売となります。
なので、かなりお買い得だと思いますよ。
別途、重量税・自賠責保険料のみ必要です。

あたりまえの新車組み付け以外に・・・ 
 オフロードでメインに使用することを前提にしてやる内容です。

一般的に国産車を売ってるお店では、まずやらないでしょうねぇ。
オンでしか使わないのなら、やらなくちゃいけない内容じゃないと思わないこともない。
でも、すごく大切なことなんだけどねぇ。
虎車のショップさんだと、あたりまえのように普通にやっている内容なんだけどね。
実際、ラインで組んでる国産車よりも、外車の虎車のほうが
よほどしっかりグリスなどは必要なところについているし、
モンテッサなんかは、アルミ部分にはまるボルトには、
ほとんどすべてグリスつけて締めてあるからねぇ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・スポーク増し締め
・ワイヤーへの注油
・ステアリングヘッドベアリングの分解グリスアップ
・リヤサスリンクの分解グリスアップ
・ブレーキフルードを、エア混入を防ぐ為、いっぱいに。
・ブレーキレバー、ブレーキペダル、クラッチレバー、チェンジリンクなどのグリスアップ
・パッドピンにスレッドコンパウンド貼付
・キャリパースライドピンにグリスを。
・マスターシリンダのダストブーツ内にもグリスを貼付
・車体各部の固着しやすいボルト類にグリスを貼付。
・ホイールのアクスルシャフトやホイールベアリング、オイルシールにグリスを。
・ポジション(ハンドル位置やレバーやべダルの高さなど)を自分(オーナー)にあわせて。
etc.

07/03/01に新車整備したセロー250のステアリングヘッドの写真です。
ちょっとビックリ。これは、洒落になりません。どこにグリスがついているんだ?ついてないじゃん!
これまで新車整備したセロー250の中でも、最低です。
もともと充分についていることはなかったけれど、こんなにグリスがついてないことは初めてですね。
いったいどういう管理をしてるんだ?ヤマハさん。
私が、やっている新車組付け整備が、どれだけ有効かわかっていただけますねぇ。。これ見るとねぇ。


まずは、前周りから
ステムベアリング
まぁ、一応グリスらしきものはついていました。
最近のバイクにしては、いいほうかな。
でも、ぜんぜん足りないね、これじゃぁ。
たっぷりグリスを塗りつけます。
上側のベアリングは、ほとんどグリスがついてない。

こちらも、たっぷり塗りつけます。

で、こんな感じになります。
水の侵入によって錆びるのを防ぎます。
この上につくカバーに、シールがついていないので
大切です。

ワイヤーにもあらかじめ注油をしておきます。
スロットルワイヤーにもね

ブレーキフルードは、オフ走行でエアが混入
しないように、あふれるくらいに補充します。
当然、リヤもですよ。

ハンドルのスロットルパイプがはまる部分に
オイルを貼付します。グリスじゃダメよ。
まったくオイルはついてなかった。

ワイヤーのタイコがつく部分にはグリスを。
ここも、まったくグリスついてなかった。
リヤサスのリンクもグリスアップします。最初が肝心ですからね。
〜5MPまでと比べると、すごく分解はしやすいですが、
グリスニップルはついていません。
リンクの前側一ヶ所のみベアリングで、他はすべてブッシュですから、
まめなメンテが必要でしょう。
リンク部分は、ホイールがついたままでも分解可能です。
まぁまぁグリスはついていましたが、しっかり塗って組み上げます。

リヤアームピポット
ブッシュにグリスは塗ってありますが
内側のグリス溜まりには皆無。

  リンク部分
これも同様に、グリス溜まりには皆無。
メーカーや機種を問わず
国産のライン組み立てのバイクは
みんなこんなもんです。

リヤアームのピポット
グリスはついていましたが、足りませんねぇ。
ここまで、分解して整備するのはかなり手間です
ので・・・

・・ので、グリスニップルをつけます。
これで、しっかりグリスを封入できます。
分解グリスアップの必要が、ほとんどなくなります。
こんな感じになります。
これは、かなりポイント高いでしょう?
下のリンク部分は、分解が簡単なので
ニップルがなくてもいいでしょう。


08/01/15 ’06モデルで、約1万km走行したセローの整備をしました。
林道ツーリングなど、それなりにオフロード走行をしている車両です。
他店購入車両なので、当店のような新車時の整備は施されていません。
リヤアームのピポット部分です。

グリス切れはおこしてはいませんが、
ブッシュの部分のグリスの付き具合はちょっと心もとないかなぁ。

写真ありませんが、この中に通るカラーには、
錆びは出ていませんでした。

これは、テンションロッド後方の部分のカラー。

錆びはありませんでしたが、
ちょっと、グリス切れをおこしていますね。

リンクアームの、サスペンションを取り付ける部分。

完全にグリス切れで、あたりもよくありません。
でも、ちゃんときれいにしてグリスアップすればOKなくらいかな。

新車時にグリスのあまり付いていない、
リンクアームのテンションロット取り付け部分。
6つくらい上のが付いた写真の部分ですね。

錆びで、ブッシュもカラーも減ってしまって、交換しかありません。

ここはリンクの一番下の部分なので、泥や水がかかりやすいんでしょう。
決してすべての車両がこうなっちゃうわけではありませんよ。
使用状況によっては、こんなにひどい状態になってしまうこともあるって事です。
こうなる可能性を極力減らすために、当店は上のほうにあるような新車整備をセローやオフ車に施すんです。
08/01/18 追記

ちなみにこっちは、私のセロー250のリンク。
08/01/18に中古車として売れたのを機会に点検してみました。
全然なんともなってません。05/10/11に点検して以来、
そのまま1万km以上乗ってます。
いかに、最初の整備が大切かってことですね。

ステアリングヘッドベアリング上側

グリスというよりオイルか?って感じだねぇ。
でも、ローラー部分にまだ錆びは出ていませんでした。
ステムシャフトが通る内側が錆びているのがわかりますか?
ステムを抜くときに、プラハンでたたかないと抜けませんでした。

ステアリングヘッドベアリング下側

グリスなんてほとんどありません。
でも、まだ錆びてはいませんでしたけどね。
ベアリング部分の茶色く見えるのは、付いていたグリスのなごりかな。

1年・2年後だと、どうだったと思いますか??

2012/03/30 追加
細かいことなんですが、操作系の位置合わせはすごく大切な事柄なんです。

メーカーから届いた時のハンドル位置

ヤマハの指定の標準位置のポンチマークに合ってますね。

見にくいですが、マスターの位置にもポンチマークがあって
合っています。

クラッチ側も同様
まぁヤマハの言う標準位置なんですが、実際にはこのハンドル位置では手前で下すぎて乗れたものではありません。
レバーも上過ぎて自然に指ががかかりません
座って乗ってるだけならば乗れないこともないけれど、それでも違和感があるくらいです。
オフロード走るときに立ち姿勢でなんてとても乗れません。
異様にハンドルが手前過ぎてレバーが上向きすぎて、手首が変に曲がってしまいます。
この位置で慣れてしまうのは先々のことを考えると、ひじょうに問題があります。

ハーフワッフルのグリップラバーも位置がおかしいんです。新車時はほぼ全車こんなかんじです。
ワッフルの無い部分に手のひらがきて、ワッフル部分に指がかかるような位置が正しい位置なんですが・・・。

ちゃんとマークがあるんですよ。この矢印が真上にくる位置が良い位置です。
でも残念ながら、右側はLマークが、左側はRマークが真上にきてたりします。
これも、ほぼ全車こんな感じでずれてますね、実際は。
これでは、良い感じでグリップが握れません。

なので、違和感のない良い位置にちゃんと合わせます。
普段の使用では座って乗ることが圧倒的に多いでしょうから、そこで違和感が出ないように。
で、たまのオフロードで立って乗るときにもできるだけ違和感無く操作できるようにね。
グリップも、ちゃんと良い感じで握れるようにします。
このくらいのハンドル位置が良い具合でしょう。ポンチマークの位置が全然違うでしょう?

上の写真と見比べると違いが明らかですよね。
グリップは、ちゃんと手のひら部分にワッフルの無い部分がきてますね。YAMAHAの文字の角度で見ると一目瞭然。


シフトペダルも調整します。
リンクが並行じゃないんですよ、最初は。

ペダルの高さはあまり変りませんが、リンクが並行になってますね。
リンクが並行で、ロッドが短いほうが良いタッチでシフトできます。
いくらなんでも下すぎるブレーキペダル
立ったら踏めませんよ、これじゃぁ。

少し上げます。
オフロードメインに考えるならもっと上げるんですが、
普段のことを考えてこのくらいの位置が良いでしょう。
普段の座って乗る時にも踏みやすく、
オフロードでのぶれーキングで立って腰を引いても
何とか踏める位置です。

ある程度のベテランライダーならば、自分の好みの位置ってのがあって、ちゃんと自分で調整して乗りやすくするんでしょう。
でも、経験の少ない方や初心者さんだと、どの位置が良いのかとか、なぜその位置がいいのかとかがわからないでしょうね。
初心者トレックにいらっしゃった方や、お店にいらっしゃった方の中には、「こんな位置では乗りにくいでしょう」って方がいらっしゃいます。そういった方々の多くは、「買ったときからこうだったし、これでいいと思った。」とか、「倒したりして最初の位置がわからなくなったし、もうこれで慣れちゃったし。」っておっしゃいます。
あまり良くない位置で慣れてしまうことは、決して良いことではありません。より操作がしやすい良い位置をちゃんと覚えないといけませんね。
「ほら、こういうときに、こうなってたほうがいいでしょ?だからこの位置が良いんですよ。」って説明すると「なるほどねぇ」ってなるんですけどね。
乗り込んで行くうちに、ご自分の良い位置が確立してくるでしょうが、最初によくない位置で慣れてしまうことが無いようにすることが大切です。

タンデムの納車整備は、リンクやステアリングのグリスアップなどだけではなく、、こういった細かい部分にも気を使って組み上げているんですよ。